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ChatGPTと長く仕事をしていると、ある瞬間から妙に噛み合わなくなることがある。
前に却下した案が復活する。終わった話をもう一度説明し始める。現在のファイルではなく古い状態を前提に話す。
人間の会議なら「その話、先週終わったよ」で済む。AI相手だと、過去の文脈が大量に残っているぶん少し面倒です。
そんなときは、会話をさらに伸ばすより現在地を固定して新しいチャットへ移す方が速いことがある。
長い会話そのものが悪いわけではない
長い会話には利点もある。
過去の判断、好み、経緯を踏まえて話せるからだ。
問題は、古い前提と新しい前提が混ざったとき。
「最初はAだったが途中でBへ変更した」
「一度直したが、別の理由で元へ戻した」
こうした履歴が増えるほど、現在の正解が見えにくくなる。
引き継ぐのは会話全部ではない
新しいチャットへ移るとき、過去ログを丸ごと貼る必要はない。
残すべきなのは次の情報。
今の目的。現在の状態。確定した判断。触ってはいけないもの。次にやる一手。
これだけでいい。
たとえば、
「目的は問い合わせフォーム修復。現在、本番では送信だけ失敗。UI変更は禁止。API接続までは確認済み。次は本番環境変数を読む」
このくらいなら、新しい会話でもすぐ作業へ戻れる。
「決まったこと」と「案」を分ける
長いチャットが壊れやすい原因の一つが、案と決定が同じ重さで残ること。
途中で出たアイデアまで全部生きているように見える。
そこで引き継ぎには、
「決定」
「未決定」
を分けて書く。
検討しただけの案を、確定事項へ昇格させない。
AIは会議室のホワイトボードを勝手に清掃してくれない。こちらで「これは消していい」と境界を作る必要がある。
現物をもう一度読む
コード、ファイル、データベース、公開サイト。
作業対象に現物があるなら、新しいチャットでは最初にそれを読む。
過去の会話に「修正済み」と書いてあっても、現在のファイルがそうなっているとは限らない。
会話は記録。現物は現在地。
食い違ったら現物を優先する。
新しいチャットへ移る目安
同じ訂正を何度もしている。
終わった話が復活する。
現在地を説明する文章の方が作業そのものより長い。
この状態なら、会話を延命する意味は薄い。
短い引き継ぎを作って、新しいチャットで現物から再開する方が安全だ。
最後に
AIとの長期作業で大事なのは、全部覚えさせることではない。
今どこにいて、何が確定していて、次に何をするか。
そこだけが見えていれば仕事は続く。
会話を保存することと、仕事を前へ進めることは別です。
ログは増やせる。でも完成品は、増えたログの文字数では完成しない。
