会議が終わる。以前なら誰かがメモを整え、決定事項を抜き、ToDoを並べ、参加者へ送っていた。いまは録音や文字起こしをAIへ渡せば、かなりの部分を数分で形にできる。
では議事録担当は消えるのか。半分は消える。半分は名前を変えて残る。
消しやすい仕事
発言を時系列へ並べる、話題ごとに要約する、固有名詞を拾う、明示された期限と担当を抽出する。ここは機械が得意な領域だ。
テンプレートを固定して「決定 / 未決 / 担当 / 期限 / 次回」へ整形すれば、毎回ゼロから議事録を書く必要はかなり減る。
消しにくい仕事
問題は、会議で言葉にならなかった部分だ。
「たぶんA案で行く雰囲気だった」を決定として書いていいのか。冗談で出た案をToDoにするのか。担当者が黙っていたとき、合意とみなすのか。
AIは文章を整えられても、組織として何を決定と扱うかはルールがないと決められない。
議事録より「決定ログ」にする
全文を綺麗に残すことより、あとで必要なものを固定するほうが価値が高い。
- 決まったこと
- 誰がやるか
- いつまでか
- 決まらなかったこと
- 根拠として必要なリンク
AIに最初の案を作らせ、人間はこの5点だけ確認する。すると「議事録を書く仕事」は減り、「決定を承認する仕事」へ変わる。
自動化のゴールは、人間が会議から消えることではない。会議の後に文章を清書する時間を、判断の確認へ移すことだ。